ふと感じた残酷さ
ふと感じた残酷さ
日々生活する中で、ずっと見てきた光景なのに、その時のタイミングや環境や感情に寄って見え方が変わるという経験は皆さんもしたことがあると思う。
誰もが絶対にしたことあるであろう具体例を挙げるなら、仕事で疲れ果て、ぼつぼつ帰る駅からの道、ケン○ッキーの前のカーネルさんがすごく優しそうに見えてしまう。
行きの道ではカーネルさんの顔なんか見向きもしていないのに、ふとその時に何故か目に留まる。
もう皆さんはそんなこと経験済みだろう。
……経験済みだろ?
……えっ経験済みだよね?
…えっ俺だけ?それでフライドチキン買っちゃうの。
さて戯言はこれくらいにして、
今日の本題はそんないつも見ているものなのに、初めて違った角度から見た時に感じたこと。
自粛になってから朝の情報番組の時間帯だけテレビをつけているのだが、
CMになると決まって携帯をいじり出す自分がいる。
ただそんな中ふと気になったCM。
それは…
「ゴキブリ駆除のCM」
なぜか目に留まったこのCM。
言ってる内容を羅列してみよう。
・あなたのお部屋に住み着いているあいつら
・あなたの隙を狙ってる
・あなたの食べ物を狙ってる
・そんな奴らを一掃
・巣に持って帰るから家族にも効く
・これでもう全滅
みたいなCM。
「みたいな」ってところ大事!
この文言のまま言ってるってわけではない!
言っておくがこれから言うことは決して批判ではない。
私たち人類は物心ついた時から、Gとの闘いが始まっている。
これはもう普遍的なものであることは周知の事実だろう。
これまで幾度となく闘いを挑まれ、そして時にはこちらから仕掛けた時もある。
どちらが勝ち越してるかなんて分からないほど戦ってきた。
そんな関係だがこのCMは彼らの気持ちを初めて経験させてくれたCMだった。
ゴキブリだって、ゴキブリとして生まれたくて生まれてきたわけではない。
当然私たちも同じだ。
人間として生きる道を選んだから今この身体でこの精神と共に生きているわけではない。
大きさと知恵で言えば圧倒的に優っている我々人類を素早さとフォルムの気持ち悪さという2つだけで互角に戦ってきた彼ら。
そんな彼らを一掃し、家族まで全滅させるというなんとも直接的でインパクトのある言葉だろう。
彼らがとんでもなく可哀想に思えた朝だった。
それでも彼らは進化の過程と順応性にかけては人間なんかよりも早い。
だから今人類が手にしている武器は数年後、いや来年には効かないであろう。
そうやって人間とゴキブリ…(いや尊敬の念を表して、人間より先に持ってこよう)ゴキブリと人間はこれからも様々な死闘を繰り広げていくのであろう。
最後に
皆様の思い出に残るG戦(ジャイアンツ戦ではありません)はどんな闘いですか?
僕は忘れもしない、高校3年の夏。
夜中、眠れず蚊と格闘していた。
そこにバトルロイヤルを申し込むが如く参戦してきたG。
流石に卑怯かと思いきや、考えてみれば戦ってるのは自分だけで、彼らはただ逃げているだけ。(いや、蚊はこっちを狩りにきてるか。)
1時間くらい格闘したと思う。
流石に真夏に格闘し、汗をかいた身体を冷やすクーラーの冷気が疲れた身体により一層のダメージを加えたことは言うまでもない。
この夏、コロナとの闘いが終わればあいつらはやってくる。
みんなオフシーズンで身体を鈍らせていないか?
あいつらはいつ現れるか分からない。
抜かりはないな。
武運を。
章平